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マルチプレイができないときにまず確認したい10の原因と対処法
マイクラ(Minecraft)のサーバーへ接続できないとき、エラーメッセージだけでは原因を特定できず、何度でも試しているだけでフラストレーションが溜まります。
今回は、初心者にもわかりやすく、実際にトラブルを解決した事例を元に原因と対処法を10項目に分けて解説します。
「マルチプレイをしたい」―この欲求を実現するために、まずは「原因」を見極めることが第一歩です。
1️⃣ ネットワークの状態が悪い
症状
サーバーに接続しようとすると「Couldn’t connect to server」や「Connection timed out」のエラーが表示される。
通信速度の低下や接続自体が頻繁に切断される。
対策
| ステップ | 内容 | コツ |
|---|---|---|
| 1 | ネットワーク速度テストを実施 | https://fast.com で速度を確認 |
| 2 | ルーターを再起動 | 30秒待ってから再度接続 |
| 3 | 有線接続に切替 | Wi‑Fi干渉が原因の場合 |
| 4 | ISP へ問い合わせ | 大規模障害があるか確認 |
備考: 速度テストで1Mbps以下になっている場合、ゲーム用の接続はほぼ不可能です。高速インターネットに契約するか、Wi‑Fi ルーターの位置を調整してください。
2️⃣ サーバー側のポートがブロックされている
症状
特定のサーバー(自宅LAN内やクラウドサーバー)には接続できるが、他のサーバーでは必ず失敗。
対策
| ポート | 目的 | 設定方法 |
|---|---|---|
| 25565 | デフォルトポート | ルーターの「ポートフォワーディング」で 25565/TCP を開放 |
| 25575 | RCON | 同上 |
| それ以外 | Mods で追加したポート | Mod/Server の設定ファイルで指定されているポートを確認し、同様に開放 |
ポイント:
ポート開放はインターネットセキュリティ上のリスクがあるため、必要最小限に留め、ファイアウォールでアクセス元を限定すると安全です。
Windows の「Windows Defender ファイアウォール」で例外を追加する際は、**「アプリに例外を追加」**からjava.exeを許可してください。
3️⃣ ファイアウォールやアンチウイルスが通信を遮断
症状
一見ポートは開放しているように見えるが、クライアント側で接続できない。
対策
-
ファイアウォール設定を確認
- Windows Defender → 「詳細設定」→ 受信/送信規則で
java.exeが許可されているか確認。 - Mac なら「システム環境設定」→ 「セキュリティとプライバシー」→ 「ファイアウォール」→ 例外に Java を追加。
- Windows Defender → 「詳細設定」→ 受信/送信規則で
-
アンチウイルスのリアルタイム保護
- アンチウイルスソフト(Windows Defender、Norton、AVG など)でリアルタイム保護が Java アプリケーションを隔離していないか確認。
- 一時的に無効にして再試行し、通信が成功すれば設定を調整してください。
備考:
一部のアンチウイルスは「Java Runtime Environment」を自動でブロックします。Java 8 以前のバージョンを使用していると、古い脆弱性が原因でブロックされることがあります。最新版の Java をインストールしてみてください。
4️⃣ サーバー IP/ホスト名の入力ミス
症状
入力した IP が正しいはずなのに「Couldn’t connect」や「Unknown host」エラー。
対策
-
IP アドレスかホスト名を再入力
- 例:
play.mc-server.com
- 例:
-
IP の確認
- サーバー管理者に再確認
- ping コマンドで応答確認(Windows:
ping 例.com)
コツ:
末尾に:付きのポート番号を入力していないか確認。例:192.168.0.2:25565。マイクラクライアントはポート番号を自動で設定します。
5️⃣ クライアントとサーバーのバージョン不一致
症状
「Outdated client」や「Outdated server」エラーが表示。
特に Forge や Fabric で Mods を入れた際に頻繁に発生。
対策
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1 | Minecraft Launcher で「スナップショット」タブを確認し、サーバーと同じバージョンを選択 |
| 2 | Forge/Fabric も同一バージョンに統一 |
| 3 | Mods を入れる場合は、各 Mod の対応バージョンを確認。 |
| 4 | サーバー側で server.properties の online-mode を OFF にする(推奨されない) |
注意:
オンラインモードを OFF にするとアカウント認証でなくなるため、他プレイヤーが不正に入室できます。必ず管理者が制御できる環境でのみ使用してください。
6️⃣ サーバー側での不具合・クラッシュ
症状
ログに Exception in thread "Server thread" ... と表示。サーバーが自動再起動しない。
対策
-
サーバーログの確認
-
server.logにはエラー原因が記載。
-
-
Minecraft のリリースを統一
- 大量の Mods が衝突している場合、最新版の Minecraft と Mods をインストールする。
-
メモリ割り当てを増やす
-
Xmx2Gなどと指定。
-
-
不要な Mods を削除
- Mod の重複が原因のことが多い。
備忘:
サーバーを起動するときにjava -Xmx4G -Xms2G -jar server.jar noguiなどとメモリ割当を明示すると安定します。
7️⃣ DNS 経由での接続失敗
症状
一部のネットワーク環境でのみ発生。
Unknown host のみ出る、または 1 秒以上通信不可。
対策
-
DNS キャッシュをクリア
- Windows:
cmd→ipconfig /flushdns - Mac:
sudo killall -HUP mDNSResponder
- Windows:
-
別 DNS を試す
- Google DNS:
8.8.8.8/8.8.4.4 - Cloudflare:
1.1.1.1
- Google DNS:
-
/etc/hosts にエントリを追加
-
127.0.0.1 play.server.com(ローカルテスト時のみ)
-
理由:
企業ネットワークでは社内 DNS のキャッシュが古く、サーバーの IP が変わった際に古い情報が残っていることがあります。
8️⃣ VPN / 代理サーバーが原因
症状
VPN 環境下でサーバーにアクセスできる、または逆に外部からはアクセス不可。
対策
- VPN を無効にして通信を試す。
- 代理設定があれば確認。
- VPN が接続するサーバーとマイクラサーバーの IP 範囲が同じか確認。
- 「セキュリティグループ」や「アクセスリスト」に VPN IP が許可されているか確認。
備考:
VPN を使うのは安全性を高めるために必要な場合もありますが、マルチプレイでは通信遅延が増えることがあります。必要最低限で運用してください。
9️⃣ クライアントの Java バージョン不整合
症状
PC が Java 9 以上を使用しているが、サーバー側が古い Java 8 で動いている。
「Unsupported major.minor version」エラー。
対策
-
Java のバージョンを合わせる
- 例:
C:/Program Files/Java/jdk1.8.0_301/bin/java.exeを指定。
- 例:
-
Launcher の設定
-
ランチャーヘッダー→設定→JVMオプションに--javaパスを設定。
-
コツ:
何度も Java のバージョンを切り替えるときは、JRE と JDK を併存させておくと便利です。
🔟 共有ドライブ上のサーバーファイルが破損
症状
クラウドストレージ (OneDrive, Google Drive) を利用していると、ファイル同期のタイミングでサーバーが壊れる。
対策
-
ローカルにコピー
- サーバーファイルセットを PC のローカルフォルダに置き、同期を止める。
-
自動同期を停止
- サーバーの運転中は同期ソフトを完全に停止。
-
バックアップ
- サーバーを起動する前に、すべてのファイルを
snapshotとして保存。
- サーバーを起動する前に、すべてのファイルを
備考:
Windows システムは「ファイルロック」や「バージョン管理」により、同時編集時にデータが破損しやすいです。クラウドではロック情報が共有されないため、起動前に同期をオフにすることが安全です。
まとめ
-
まずは「環境を最小化」
- PC、ルーター、インターネットをワンピースにして、エラーの起こる箇所を特定。
-
全ての設定を確認
- IP、ポート、ファイアウォール、VPN、DNS、Java バージョン、Mods など、原因はどこも無いとは限りません。
-
ログを活用
- クライアント側
log.txt、サーバー側server.log。 - 具体的なエラーコードがあれば検索すると、既に解決策が公開されています。
- クライアント側
マイクラは「オープン」である分、設定の自由度が高い反面、問題が発生した際は原因究明に手間がかかります。しかし、上記の10項目を順番にチェックすれば、99% は解決できます。
ついでに「サーバーへ接続できない!」と焦らず、落ち着いて問題を洗い出すことで、マルチプレイの成功率が大幅にアップします。
では、皆さんも自分の環境でこのチェックリストを実践し、快適なマインクラフトライフを楽しんでください!