棒針編みは多くの人にとって長く楽しめる趣味です。初心者にとって、まず最初に覚えておくべき技術の一つが「作り目」です。この作り目が編み物の土台となります。この記事では、棒針編みをこれから始める方、作り目の技術を向上させたい方のために、よく使われる作り目の種類とそれにまつわるテクニックやコツを詳しく解説します。
目次
作り目の基礎をマスターしよう
作り目とは、新しく編み始める際に第一段階として編み目を作る技術です。適切な作り目を行うことで、作品全体の仕上がりが大きく変わってきます。では、まず基本的な作り目の主な種類を見ていきましょう。
1. 長尾作り目
長尾作り目は、棒針編みの中で最もポピュラーな方法の一つです。この作り目は、しっかりとしていて様々なプロジェクトに向いています。
やり方:
- 必要な長さの糸を計り、二つ折りにして一本の針に掛けます。
- 糸の両端を右手で分けて持ち、左手で輪を作ります。
- 親指と人差し指に糸をかけ、下側に針を通します。
- 上方の糸を引いて輪に通すことで、作り目が一つ完成します。
コツ:
- 糸を巻く際に、親指と人差し指をしっかり広げると輪が均等に広がります。
- 最初の数目は少しゆるめにし、徐々に緊張を調整して均一な編み目を心掛けましょう。
2. ろうそく作り目(ケーブルキャストオン)
この方法は、縁がきっちりとして少し伸縮性を持たせつつも安定していることから、カーディガンやアームウォーマーに適しています。
やり方:
- まず最初の作り目を作成します。
- 新しい目は、作り目の間に針を入れ、糸を引いてそこで輪を作ることでできます。
コツ:
- 編む際に緩すぎず、きつすぎずのバランスをとることが大切です。
- 最初の数目が整ったら、同じテンションを持ちつつ編み進めましょう。
3. 編み地に馴染むガーターキャストオン
ガーターキャストオンは、作り目がガーター編みのテクスチャとよく似ているため、ガーター編みプロジェクトに自然な流れを与えます。
やり方:
- 最初に棒針に数目を作ります。
- 各作り目を裏編みで追加します。
コツ:
- 裏編みをすることで、作り目に柔らかさと伸縮性が増します。
- 裏編みで編む前に、糸を少し緩めて置くと作り目が滑らかになります。
作り目をさらにプロの技に近づける
テンションのコントロール
実際に作品を編む際に大切な部分はテンションです。テンションが不均一だと、作品がねじれたり、予定より大きくなったりしてしまいます。テンションを均一に保つためには、手の動きや糸の引き具合を意識し、同じ速さや力で編んでいくことがポイントです。
適切な道具選び
針や糸の素材は編み心地に大きく影響します。例えば、竹製の針は手に馴染み、滑りが少ないので初心者にはおすすめです。糸もまずは滑りにくいウールタイプで試してみるのがよいでしょう。
練習、練習、そして練習
最も効果的な上達方法は、とにかく練習することです。最初は思うようにならなくても、繰り返し練習することで感覚がつかめてきます。いくつか異なる作り目を定期的に練習し、自分のスタイルに合ったものを見つけてみましょう。
よくある問題とその解決方法
作り目がきつい問題
緊張が強すぎて作り目がきつくなることがあります。その場合は、意識して糸を少し緩めに持ち、針がスムーズに通せる緩さを確保するようにしましょう。
作り目のバランスが悪い問題
編み目のバランスが悪く不揃いにならないようにするためには、テンションのコントロールが必要です。定期的に編み目の緊張を調整しながら進めましょう。
最後に
作り目がしっかりとできるようになると、その後の編み物が格段にスムーズになります。様々な作り目を試し、自分にとって作りやすく、プロジェクトに合ったものをマスターすることで、編み物の多様な楽しみを広げることができます。初心者の方も安心して編み物にチャレンジできるよう、この記事を参考にしてぜひ最初のステップを踏み出してみてください。練習を重ねることで、驚くほどスムーズにプロジェクトを進められるようになります。
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