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SynologyでOpenVPNを設定する方法とセキュリティ強化のポイント

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Synology NASを使ってOpenVPNを設定することにより、自宅やオフィスのネットワークにセキュアかつリモートでアクセスできる環境を構築することができます。今回は、SynologyでOpenVPNを設定する具体的な手順に加え、セキュリティを強化するポイントについて詳しく説明していきます。

SynologyにOpenVPNを設定する手順

1. SynologyのパッケージセンターでVPN Serverをインストール

まず最初に、Synologyのパッケージセンターを開いて「VPN Server」というアプリを検索し、インストールします。このアプリはIPSec、PPTP、L2TP、そしてOpenVPNをサポートしていますが、今回はOpenVPNを使用します。

2. VPN ServerでOpenVPNを有効化

VPN Serverを開き、左側のメニューから「OpenVPN」を選択します。次に、「OpenVPN サービスを有効にする」のチェックボックスにチェックを入れ、設定項目を確認します。デフォルト設定で問題がないケースが多いですが、必要に応じてLANへのアクセス制限や他の設定を変更することができます。

3. OpenVPN設定ファイルのエクスポート

設定が完了したら、「エクスポート」をクリックしてOpenVPNの設定ファイルを取得します。この設定ファイルは、OpenVPNクライアントに必要な情報を含んでいるため、安全な場所に保存します。

4. ルーターでポートフォワーディングの設定

OpenVPNが使用するデフォルトポート1194をルーターでフォワーディングする必要があります。これにより、外部からリモートでSynology VPN Serverに接続できるようになります。ルーターのWebインターフェースにログインし、ポートフォワーディング設定を行います。

5. OpenVPNクライアントを設定

最後に、リモートで接続しようとするデバイスにOpenVPNクライアントをインストールします。エクスポートした設定ファイルをクライアントソフトにインポートし、接続テストを行います。

セキュリティ強化のポイント

1. 強力なパスワードの設定

VPNサーバーへのアクセスを保護するためには、強力で複雑なパスワードを設定することが重要です。大文字と小文字、数字、特殊文字を組み合わせることで、推測が難しいパスワードを設定しましょう。

2. ワンタイムパスワード(OTP)の使用

Synologyはワンタイムパスワード(OTP)をサポートしています。OTPを設定することで、ユーザーは通常のログイン情報に加えて、動的に生成されるコードを入力する必要があるため、セキュリティが大幅に向上します。

3. IPアドレスの制限

接続を特定のIPアドレスまたはIPレンジに制限することで、未承認のデバイスからのアクセスを阻止することができます。管理画面の「ネットワークインターフェース」から、特定のIPアドレスのみアクセスを許可する設定を行いましょう。

4. ストロングSSL/TLS設定

VPNの通信を暗号化するために、強力なSSL/TLS暗号化設定を使用します。OpenVPNの設定ファイルを編集する際に、cipherを強力なものに変更し、tls-authなどを有効にします。

5. 定期的なログレビュー

サーバーのログを定期的にチェックすることで、異常なログイン試行やセキュリティインシデントを早期に発見することができます。これにより、潜在的な侵入の早期警告として活用できます。

OpenVPN導入後の管理

VPNの設定が完成し、セキュリティ対策を講じた後も、定期的なメンテナンスが重要です。OSやアプリのアップデートはもちろん、新しいセキュリティ脅威への対策も常に意識しましょう。アクセス権限の見直しや、不要になったユーザーアカウントの削除なども含め、ネットワークセキュリティの維持は継続的な管理が必要です。

これで、SynologyでのOpenVPNの設定手順と、セキュリティ強化のポイントについてご紹介しました。しっかりとした対策を講じて、安心してリモートアクセスを利用できる環境を構築しましょう。

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