目次
はじめに
Ark: Survival Evolved は、巨大で複雑なサバイバル世界を楽しむためのマルチプレイヤーゲームです。サーバを構築する際には、通信遅延や負荷、ゲームプレイ体験を左右する設定をいくつか選択しなければなりません。この記事では、nitrado を利用し、初心者でも簡単に「最速」そして「快適」な Ark サーバを構築するための必見設定リストを紹介します。設定を揃えれば、ラグやクリークのない滑らかなプレイが実現し、友達同士の大規模対戦も思いのままです。
ポイント
- nitrado の管理画面を使うことで、専門知識がなくてもサーバ設定を変更できます。
- 設定は「デフォルト」よりも「パフォーマンス」重視に調整。
- 変更点はすべて
ArkServerSettings.iniとGameUserSettings.iniにまとめています。
nitrado でサーバを作る前に
1. アカウント作成と購入プラン
- nitrado.net でアカウントを作成。
- Ark の「Standard」プランを選んで購入(「Standard」のメモリは 4〜32GB まで選択可)。
- おすすめ:最低 8GB(4人プレイ)〜16GB(8〜12人プレイ)
- サーバ購入後、メールでログイン情報が届くので、忘れずに保存。
2. サーバの場所を選択
- サーバロケーション:自分のプレイリストに最も近いサーバ地域を選びます。
- nintendo では北米、西欧、アジア、日本各地にデータセンターがあります。
- 最速 を重視するなら「日本」サーバを選択。
3. サーバ起動と初期設定
- nitrado のコントロールパネルから Start Server をクリック。
- 最初にサーバが起動したら、
<S> : connect 127.0.0.1:7777(Steamクライアントで実行)と入力してサーバに接続し、ログイン確認。
主要設定ファイルの基本構造
ファイルの場所
ARKGameModeSettings.iniArkGameUserSettings.iniSatisfactoryGameSettings.ini
以下で紹介する設定は、主に ArkServerSettings.ini に記載します(nitrado では直接 ArkServerSettings.ini を編集)。設定を変更するには、nitrado のファイルエディタから開くか、FTP でダウンロードしてテキストエディタで保存後アップロードします。
必見設定リスト:最速サーバ化のための 10 パラメータ
1. クライアント接続数と同時プレイヤー設定
MaxPlayerCount=16
- おすすめ:1〜3人なら 12、4〜6人なら 16、7人以上なら 24。
- 余裕がない場合は 12 が安定。
2. ゲームタイムスケール
TimeDilation=1.0
- 詳細:1.0 = 通常速度。0.5 や 2.0 は不安定。
- 実務:サーバが高負荷なら 1.0 のままに。
3. レプリケーション間隔
ReplicationInterval=0.033
- 0.033 (約 30fps) が安定。
- より高速なら 0.016 だが、クライアント側のリソースを圧迫。
4. 物理計算速度
ServerPhysicsTicksPerSecond=1000
- 1,000 の設定は「高度に物理計算が重い」場合に有効。
- 注意:CPU に負担がかかるので、8GB 以上 機器でおすすめ。
5. クエスチョン・バトルロワイヤル設定
EnableFastTravel=true
- 位置情報の同期が速くなる。
- パフォーマンス へは影響しないので推奨。
6. ネットワーク帯域を抑えるトラフィック
EnableIPv6=True
- IPv6 は「より軽量」で遅延を減らす。
- ただしクライアント側でIPv6が無効の場合は無効化。
7. マップロード最適化
StreamChunkSize=128
- 近接プレイヤへデータを一度に多めに送信。
- ネットワーク遅延が低い環境では 128 がベスト。
8. データベース保存頻度
SaveIntervalSeconds=300
- 300 秒(5 分)ごとにサーバ状態を保存。
- 安定性 :頻繁に走査しないでリソース節約。
9. サーバロギングレベル
LogLevel=4
-
1=Critical~5=Verbose -
最速 を追求するなら
4=Debugくらいに。 - 必要に応じて
5で詳細ログ取得。
10. 既存のアドオンを削除
理由:不要な Mod はサーバリソースを大量に消費します。
方法:nitrado の Mods タブでArk: Survival Evolvedの Mod ID をオフに。
※ 公式 Mod と互換性があるものだけを残しておく。
さらにパフォーマンスを上げるオプション
A. 監視とリソースの可視化
- nitrado の Server Stats で CPU 使用率・メモリ使用量・ネットワーク帯域を確認。
- もし CPU が 90% 以上の場合は RAM の増設(例: 16GB → 32GB)を検討。
B. 「バケット」機能の活用
- nitrado には Game Bunch(バケット)という機能があり、サーバごとに「高」「中」「低」などを設定できます。
- 例:「高」を選ぶと、ServerPhysicsTicksPerSecond が自動で高めに設定されます。
C. スクリプトでバックアップ
-
ArkServerSettings.iniで AutoBackup を ON にすると、指定時間ごとに自動バックアップが行われます。 - バックアップファイルは nvidia のクラウドに保管されるため、データ損失のリスクが低下。
よくある質問 & 対処法
| Q | A |
|---|---|
| サーバが起動できない | nitrado の Logs → ServerStartup.log を確認。典型的な原因は MaxPlayerCount を超えた時点でメモリ不足。 |
| 遅延が発生 | ReplicationInterval を 0.016 に下げてみる。やがて高負荷なら復元。 |
| Mod が不安定 | Mod をインストール後に必ず ArkServerSettings.ini で ModLoadOrder を調整。 |
| クライアントが接続できない | Port:7777 が NAT で開放されているか確認。nitrado なら自動で転送設定。 |
| サーバがクラッシュ | LogLevel を 5 に上げ、クラッシュ時のスタックトレースを取得。nitrado のサポートへ連絡。 |
まとめ
nitrado の管理画面と基本的な設定ファイルの調整だけで、Ark のサーバを 高速かつ安定 に動かすことができます。特に MaxPlayerCount、ReplicationInterval、ServerPhysicsTicksPerSecond はパフォーマンスに直結しますので、まずはこれらを正しく設定し、サーバのリソースをモニターしながら微調整を行うことが成功の鍵です。
以下のチェックリストを活用して、サーバ構築後も定期的に監視してみてください。
- 起動ログ → 重大警告がないか確認
- CPU・メモリ使用率 → 90% 超過は増設検討
- ネットワーク帯域 → 0.5Mbps 以上でラグ軽減
- Mod の有無 → 不要であれば削除
nitrado ならサーバ管理が簡単ですので、ぜひこの設定リストをベースに自分好みのサーバを作ってみてください。快適な Ark ライフスタイルが待っています!