Arkサーバー設定初心者向け完全ガイド：インストールから最適化まで最短ステップ

サーバーを立ち上げるときは「何をやればいいのかがわからない」―これ、実に多くの初心者が抱える悩みです。
今回は ARK: Survival Evolved のデディケーテッドサーバーを「インストールから最適化まで最短ステップ」で構築できるように、分かりやすく手順を書きます。
「Windows/Mac/Linux どれでも OK」「自分専用サーバー」「友達と楽しくプレイしたい」って思うあなたに、実際に動く情報とコツを詰め込んでいます。

1. 必要な環境・機材を揃える

項目	具体例	備考
OS	Windows 10/11 　/ Ubuntu 20.04 LTS	Windows は SteamCMD を使う、Linux はコマンドラインで済ます
CPU	4コア以上	ARK はメモリと CPU に負荷が掛かるため、最低でも 4コアは推奨
メモリ	16GB 以上	1 つのサーバーに 15〜20 人であれば 16GB で OK
ディスク	SSD 512GB 以上	ローディング速度が格段に上がります
ネットワーク	安定したインターネット（アップロード 10Mbps 以上）	友達と遊ぶ場合、レイテンシは 50ms 以内を目指す
ポート	7777/TCP (ゲーム) / 27015/TCP+UDP (Steam)	ルーターで転送する必要あり

ポイント

初心者向けには Windows + SteamCMD が一番シンプル。
もし Linux が得意なら、 apt install で必要パッケージを一括インストールできるので手軽です。
メモリの余裕はパフォーマンスの差を生みます。 20人くらいが同時に入るなら 32GB 推奨。

2. SteamCMD を使ってサーバーをダウンロード

Windows

SteamCMD ダウンロード
- 公式サイト（https://developer.valvesoftware.com/wiki/SteamCMD）から ZIP をダウンロードし、任意のフォルダに解凍。

フォルダ構成

C:\steamcmd
├─steamcmd.exe
├─steamapps
│  └─common
└─ark

コマンド
```
cd C:\steamcmd
steamcmd.exe
```
ログイン
```
login anonymous
```
- Steam アカウント不要。
サーバーをダウンロード
```
app_update 376030 validate
```
- 376030 は ARK デディケーテッドサーバーの appID。
- validate は整合性チェック付きで再ダウンロード。
終了
```
exit
```

Ubuntu (例)

sudo apt update && sudo apt install lib32gcc-s1 lib32stdc++6
mkdir ~/steamcmd
cd ~/steamcmd
wget https://steamcdn-a.akamaihd.net/client/installer/steamcmd_linux.tar.gz
tar -xvzf steamcmd_linux.tar.gz
./steamcmd.sh

login anonymous
app_update 376030 validate
exit

3. 基本的なサーバー起動スクリプトを作る

Windows の batch ファイル（`StartArk.bat`）

@echo off
setlocal

REM --------------------------------------------
REM 1. ディレクトリ設定
REM --------------------------------------------
set STEAMCMD_DIR=C:\steamcmd
set ARK_DIR=%STEAMCMD_DIR%\ark
set STEAMCMD_EXE=%STEAMCMD_DIR%\steamcmd.exe

REM --------------------------------------------
REM 2. サーバー起動オプション
REM --------------------------------------------
set SERVER_NAME=MyArkServer
set SERVER_PASSWORD=MySecretPass
set PUBLIC=1
set LOGOUT=1

REM --------------------------------------------
REM 3. サーバー開始
REM --------------------------------------------
pushd "%ARK_DIR%"
%STEAMCMD_EXE% +login anonymous +app_update 376030 validate +quit
.\ShooterGameServer.exe -log -server -port=7777 -nosteam -serverip=0.0.0.0 ^
-servername="%SERVER_NAME%" ^
-password="%SERVER_PASSWORD%" ^
-public=%PUBLIC% ^
-logfile="ark.log" ^
-nopause

popd

Linux の Bash スクリプト（`start_ark.sh`）

#!/bin/bash

STEAMCMD_DIR="$HOME/steamcmd"
ARK_DIR="$STEAMCMD_DIR/ark"

SERVER_NAME="MyArkServer"
SERVER_PASSWORD="MySecretPass"
PUBLIC=1
LOGFILE="ark.log"

# サーバー開始
cd "$ARK_DIR" || exit
./ShooterGameServer.sh -log -server -port=7777 -nosteam -serverip=0.0.0.0 \
-servername="$SERVER_NAME" \
-password="$SERVER_PASSWORD" \
-public=$PUBLIC \
-logfile="$LOGFILE"

ヒント
-log でログが自動生成。-logfile でファイル名を指定できる。
-public=0 なら FriendsOnly モード、-public=1 なら Public モード。

4. ネットワーク設定（ポート転送）

ポート	タイプ	用途	備考
7777	TCP	ARK 本体	ゲームクライアントが使用
7778	TCP	ARK マップデータ	マップロード時に必要
7779	UDP	ARK 追加パケット	オプション
27015	UDP/TCP	Steam 互換	サーバー検索に必須
27016	UDP	Steam 互換	別のゲームと併用時に使う

ローカルルーターの管理画面へログインし、各ポートに「ポートフォワーディング」を設定してください。
ワンストップ で済ますなら UPnP を有効にするだけで済みますが、セキュリティ上は手動で設定するほうが安全です。

5. サーバーの永続化 & 自動起動

Windows

Task Scheduler
1. 「タスクスケジューラ」→「タスクの作成」
2. 「トリガー」に「コンピュータの起動時」
3. 「操作」に StartArk.bat のパスを入力
4. 「設定」で「タスクを再実行」にチェック
サービス化
nssm（Non-Sucking Service Manager）を使えば、Windows サービスとして動かせます。

nssm install ArkServer

バイナリパスに C:\steamcmd\ark\ShooterGameServer.exe
作業ディレクトリには C:\steamcmd\ark
パラメータに起動オプションを書く

Linux

systemd ユニットファイル（例：/etc/systemd/system/ark.service）

[Unit]
Description=ARK Dedicated Server
After=network.target

[Service]
WorkingDirectory=/home/username/steamcmd/ark
ExecStart=/home/username/steamcmd/ark/ShooterGameServer.sh -log -server -port=7777 -nosteam -serverip=0.0.0.0 -servername="MyArkServer" -password="MySecretPass" -public=1 -logfile="ark.log"
Restart=always
RestartSec=30
User=arkuser
StandardError=syslog
StandardOutput=syslog

[Install]
WantedBy=multi-user.target

sudo systemctl daemon-reload
sudo systemctl enable ark
sudo systemctl start ark

6. プラグイン（Mod）導入の基本

ARK は uMod を使って Mod を導入できます。

uMod をダウンロード → C:\steamcmd\ark\ShooterGame\Binaries\Win64 に uMod.exe 押し込む。
Server.ini を編集
- AddModFolder = Mods を追加
Mods フォルダを作成し、ZIP の中身を解凍
サーバー起動時に +mod=ModID をオプションに追加

Mod ID は uMod が管理する UUID です。
uMod の管理画面（http://localhost:8080）から取得できます。

7. パフォーマンス最適化

項目	オプション	効果
CPU 負荷	`-servermaxplayers=10`	同時人数が多いと CPU が増幅。数値を低く保つ。
メモリ	`-servermemory=4096`	必要に応じて増額。
ネットワーク	`-NetUseThread`	マルチスレッド化で遅延低減。
ディスク I/O	`-binarieskip`	変更があるたびにロードする量を減らす。
レンダリング	`-ServerOnly`	GUI 設定不要で CPU 余裕を確保。
ログ	`-LogNoTime`	ログに時間スタンプがないとメモリ使用率が減る。

Windows の「パフォーマンスオプション」

msconfig → 「起動項目」→ 「Windows エージェント」を無効化
「サービス」タブで「バックグラウンドアプリ」を無効化
さらに regedit で HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Power\PowerSettings\4b5d9c0f-... を確認し、パフォーマンスを最優先に設定

8. セキュリティ対策

対策	実装方法	目的
ファイアウォール	Windows Defender または ufw でポート 7777/7778/7779/IP のみに限定	外部攻撃をシャット
VPN 障子	OpenVPN でイントラネット化	LAN 内のみアクセス設定
パスワード	強力なランダム文字列を設定	不正アクセス防止
Mod 管理	uMod の `admin` 設定で管理者権限を限定	Mod のアンチチート
監査ログ	`ark.log` と Windows Event Log を併用	迷惑行為・不正利用検知

実際にやってみてほしい

netsh advfirewall firewall add rule name="ARK" dir=in action=allow protocol=TCP localport=7777
netsh advfirewall firewall add rule name="ARK" dir=in action=allow protocol=TCP localport=7778

9. よくあるトラブルと対策

A. サーバー起動時に「Cannot find file: `ShooterGameServer.exe`」

ダウンロードが途中で止まっていないか確認。
steamcmd で app_update 376030 validate を再実行。

B. 「Connection timed out」（通信タイムアウト）

ルーターのポート転送設定を再確認。
追加で UDP 27015 を開放。

C. 「Max RAM usage reached!」

-servermemory の値を増やす。
Mod を減らす。

D. 「Game paused / lagging」

同時入室人数が高すぎる。
-binarieskip と -cacheskip をオンに。

E. 「Login failed」（Steam 認証失敗）

SteamCMD のログイン情報が古い。
steamcmd.exe +login anonymous で再ログイン。

10. まとめ

環境準備 → SteamCMD でサーバーをダウンロード
起動スクリプト でオプションをまとめる
ネットワーク転送 でポートを開放
永続化 で毎回の手動起動を省く
Mod 導入は uMod で簡単
パフォーマンス は CPU/メモリ/ネットワークの設定で最適化
セキュリティ はファイアウォール・パスワード・ログの設定で保証

これで「初心者」から「サーバー運営のプロ」へのステップがスムーズになります。
まずは StartArk.bat を作って一度起動してみて、ログを確認しながら調整してみてください。
サーバー構築は最初の一歩が難しいですが、手順に従えば意外と簡単です。
さあ、友達と一緒に巨大な恐竜と戦う世界を自分のサーバーで体験してみましょう！

Arkサーバー設定初心者向け完全ガイド：インストールから最適化まで最短ステップ

1. 必要な環境・機材を揃える

2. SteamCMD を使ってサーバーをダウンロード

Windows

Ubuntu (例)

3. 基本的なサーバー起動スクリプトを作る

Windows の batch ファイル（StartArk.bat）

Linux の Bash スクリプト（start_ark.sh）

4. ネットワーク設定（ポート転送）

5. サーバーの永続化 & 自動起動

Windows

Linux

6. プラグイン（Mod）導入の基本

7. パフォーマンス最適化

Windows の「パフォーマンス オプション」

8. セキュリティ対策

9. よくあるトラブルと対策

A. サーバー起動時に「Cannot find file: ShooterGameServer.exe」

B. 「Connection timed out」（通信タイムアウト）

C. 「Max RAM usage reached!」

D. 「Game paused / lagging」

E. 「Login failed」（Steam 認証失敗）

10. まとめ

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Linux の Bash スクリプト（`start_ark.sh`）

Windows の「パフォーマンスオプション」

A. サーバー起動時に「Cannot find file: `ShooterGameServer.exe`」