目次
はじめに
ARK: Survival Ascended は、オープンワールドサバイバルとディープなサバイビング体験が融合したタイトルです。新しいエンジンと豊富なコンテンツが加わり、従来のARKと比べてグラフィクス・ゲームプレイが大幅に向上しています。
プレイヤーは自分自身のベースを築き、恐ろしいクリーチャーと戦い、仲間と協力しつつ世界を探索していきます。ゲームを進める中で役立つコマンドを使えば、時間を節約したり、思い出深い瞬間を手軽に作り出すことが可能です。
本ガイドでは、初心者から上級者まで使えるコマンド集とその使い方を網羅します。
- コマンドの入力方法と実行上の注意点
- コマンドの分類ごとの具体例
- サーバー側での管理・運営に関わるコマンド
- クリーチャーやプレイ環境を自在に操るテクニック
あらゆるシチュエーションで「何をすればいい?」という疑問に対して、コマンドを使いこなすことで素早く回答できるようサポートします。
コマンドの入力方法
1. クライアント側(個人プレイ)
| プラットフォーム | コマンド入力手順 |
|---|---|
| PC (Windows) | ~ キー(または Ctrl +~)でコンソールを開けます。 |
| PC (Mac) | Tilde キー(Shift + )で開くか、Command + Shift + Tilde が有効な場合もあります。 |
| Consoles | 通常はコンソールは無効。+ ボタンと同時に Enter? ただし、開発者設定で開放可能。 |
| スマートフォン | ブループリントで Enable Console を True にするとタッチパッドで開けるようにするか、外部キーボードで ~ を入力。 |
注意
- 一部のサーバー設定やゲーム環境ではコンソールが無効になっている場合があります。
- コンソールでコマンドを入力しても、保存されているサーバー設定で上書きされることがあります。
2. サーバー側(管理者)
| コマンドライン環境 | 実行手順 |
|---|---|
| Windows サーバー | arkse.exe -commands を起動し、対話的にコマンドを発行。 |
| Linux サーバー | ./ShooterGame/Binaries/Linux/ShooterGameServer に -commands オプション付きで起動、または screen -r でセッションに接続。 |
| Dedicated Server | arkse.exe -commands -server で専用サーバーとして起動し、全体にコマンドをブロードキャスト。 |
ポイント
- サーバー側で実行したコマンドは、全プレイヤーに影響します。
- サーバーへは
sshでログイン後、screenなどで管理が推奨。
基本コマンド
| コマンド | 説明 | 例 |
|---|---|---|
help |
利用可能なコマンド一覧を表示 | help |
exit |
コンソールを閉じる | exit |
chat msg="<テキスト>" |
任意のテキストをチャット送信 | chat msg="こんにちは!" |
setadmin <プレイヤー名> |
指定したプレイヤーを管理者(admin)にする | setadmin JohnDoe |
deladmin <プレイヤー名> |
指定したプレイヤーからadmin権限を剥奪 | deladmin JohnDoe |
備考
setadminは一度実行するとゲームを再起動する必要があります。deladminはサーバーダイレクトで実行できる場合があります。
時間・天候関連
| コマンド | 用途 | 例 |
|---|---|---|
time set <時間> |
ゲーム内時間を指定 | time set 12:00:00 |
time set 0 |
夜に設定 | time set 00:00:00 |
time add <時間> |
時間を増減 | time add 1h |
weather set <天候> |
天候を手動切替 | weather set Rain |
weather set <天候> <時刻> <持続時間> |
天候を一定時間で切替 | weather set Sunny 12:00 2h |
deltime |
時間設定を初期化 | deltime |
cleartime |
天候設定を初期化 | cleartime |
天候の種類
Sunny,Rain,Snow,Cloudy,Thunderstorm
テクニック
time set 24で一瞬昼夜を切り替えたら、すぐにtime set 24hで昼に戻すとクリーチャーの異常に利用可能。- 雨の時間を増やすと、野生の水辺にいるクリーチャーの行動が抑制され、狩りが容易になります。
プレイヤー操作関連
| コマンド | 説明 | 例 |
|---|---|---|
heal |
自分を最大HP・ストレングスへ | heal |
heal all |
近くの全プレイヤーを治癒 | heal all |
kill |
自分を死亡させる | kill |
kill <プレイヤー名> |
指定プレイヤーを殺す | kill JohnDoe |
teleport <x> <y> <z> |
自分を指定座標へテレポート | teleport 2000 300 1200 |
teleport <プレイヤー名> <x> <y> <z> |
別プレイヤーをテレポート | teleport Jane 2000 300 1200 |
テクニック
killを繰り返して死亡した時のバグで、データの保護対策は必要です。- テレポートに失敗する場合は、
/setposコマンドの使用も検討。
クリーチャーの操作
1. スペロー・スポーン
| コマンド | 説明 | 例 |
|---|---|---|
summon <Creature> |
任意のクリーチャーをスポーン | summon Pteranodon |
summoned <Creature> <個体数> |
個体数を指定してスポーン | summoned Gorgon 3 |
spawnpoint <x> <y> <z> |
スポーン位置を設定 | spawnpoint 2000 300 1200 |
delspawnpoint |
スポーン位置を削除 | delspawnpoint |
備考
summonedはspawnpointを指定している場合に有効。- スポーン位置はサーバーの
Worldで永続化されます。
2. クリーチャー操作
| コマンド | 説明 | 例 |
|---|---|---|
kill <クリーチャー名> |
近くのクリーチャーを即死亡 | kill Gorgon_0 |
kill all |
近くの全クリーチャーを殺す | kill all |
setteam <チーム名> |
自分を指定チームへ | setteam Red |
summonteam <チーム名> <Creature> |
チームの全メンバーをスポーン | summonteam Blue Dodo |
チーム名
Team_Red,Team_Blue,Team_Cyan, など自由に設定可能。
バリデーション・トラブルシューティング
1. コマンドの有効化
// コンソールで
cheat true // Cheat Mode を有効化
注意
ほとんどのコマンドはcheatを有効にしていないと実行できません。
cheat trueを入力すると、デモンステーションで使えるコマンドがすべて無効化されます。
2. コマンドが無効になる原因
| 原因 | 対応策 |
|---|---|
サーバー設定に cheats disabled |
cheats true を設定ファイルでオンに。 |
アカウントが read-only |
管理者権限を付与するか、owner に戻す。 |
モードが PvP |
PvE に切り替えるか、PvP 用にパラメータを調整。 |
3. エラー表示時の対処
-
“Command not allowed. Use cheat enabled.”
cheat trueを入力してから再実行。 -
“Wrong syntax.”
引数に余白・スペルミスがないか確認。
例:summone→summonが正しい。 -
“Permission denied.”
コマンドを実行する権限が無い。
setadmin <名前>で権限を与える。
サーバー管理用コマンド
| コマンド | 用途 | 例 |
|---|---|---|
restartserver <delay> |
サーバーを指定秒後に再起動 | restartserver 30 |
stopserver |
サーバーを即終了 | stopserver |
save |
チェックポイントを作成 | save “backup1” |
delete <ファイル名> |
サーバー上のファイルを削除 | delete “backup1.bak” |
whitelist add <プレイヤー名> |
ワイリストに追加 | whitelist add NewPlayer |
whitelist del <プレイヤー名> |
ワイリストから削除 | whitelist del NewPlayer |
ban <プレイヤー名> <理由> |
プレイヤーをBAN | ban JohnDoe “Cheating” |
unban <プレイヤー名> |
BAN を解除 | unban JohnDoe |
サーバー管理上の留意点
restartserverは全ユーザーに影響。事前告知が推奨です。saveはデータ損失を防ぐために定期的に実行してください。
高度な使い方:スクリプトとマクロ
1. スクリプトファイル
// server_console.txt に以下を保存後、サーバー起動時に読み込む
cheat true
time set 12:00:00
weather set Sunny
サーバー起動時に
-consoleオプションでファイルを指定すると自動実行可能。
2. マクロ化
- AutoHotkey(Windows)
- Bash Script(Linux)
; AutoHotkey スクリプト例
^t::Send /teleport 2000 300 1200{Enter}
コマンド入力をキーボードショートカットに割り当てることで、素早く操作できます。
コマンド実行時のベストプラクティス
| 項目 | 推奨方法 |
|---|---|
| バックアップ | 定期的に save でクラウド/ローカルにバックアップ。 |
| ログの確認 | サーバーコンソール側で detailed log を有効化し、エラーや警告をモニタリング。 |
| 権限管理 | 必要最低限の setadmin だけを付与し、他は deladmin で解除。 |
| テストプレイ | コマンドを実行する前に、まずは別のプレイヤーアカウントでテスト。 |
| チュートリアル | 新規プレイヤーがコマンドを誤用しないよう、ハンドブックを配布。 |
よくある質問(Q&A)
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| Q1: コンソールが開けないけどどうすればいい? | サーバー側で -cheat オプションが無効化されている場合や、サーバーの設定ファイルに cheat false が書かれています。設定を確認し、必要なら有効化してください。 |
| Q2: コマンドで生成したアイテムが消えることがあります。 | 大量のアイテムを生成すると、アイテム生成系で SpawnLimit が超えるとデータが破損する可能性があります。頻繁に spawn を行う場合はサーバーのパラメータを調整し、必要に応じて reset コマンドを使ってリセットしてください。 |
| Q3: コマンドで死亡させたプレイヤーが復活できない。 | kill コマンドで死亡させた場合、ゲーム内のリスポーンシステムが機能しないことがあります。respawn コマンドを使うか、クライアント側で respawn 画面を操作する必要があります。 |
| Q4: テレポート先が重なっているのに地形に落ちてしまう。 | teleport で空中にテレポートすると、ポリゴン衝突で落下します。/teleport setpos コマンドや setpos マクロで安全な座標に移動してください。 |
| Q5:サーバーを再起動したときに、前回のコマンドが消えてしまう | コマンドは一時的なセッションに保存されます。永続化したい場合は、実行後に save でスナップショットを作成し、必要時のロールバックを行うか、サーバーにスクリプトを保存しておくと便利です。 |
まとめ
ARK: Survival Ascended のコマンドは、ゲーム体験を劇的に拡張・改善するための強力なツールです。基本的な summon、time、teleport から、サーバー管理用の restartserver や ban など、多岐にわたります。
コマンドを使う際は必ず cheat true を有効化し、権限管理を徹底することで誤操作によるトラブルを防ぎます。
サーバー管理者は、定期的なバックアップ、ログ監視、権限最適化を心掛け、ゲーム内データの整合性を保つことが成功の鍵です。
皆さんがこのガイドを活用して、より楽しく、自由度の高いARK体験を楽しむことを願っています!