ゲームをより深く楽しむために、Ark: Survival Evolved のモッドは欠かせない存在です。中でも人気を集めている ASA Mod は、ゲーム内の機能を拡張し、プレイヤーの自由度を飛躍的に高めてくれます。しかし、初めて導入する方にとっては、インストール手順や設定方法、最適な運用例などが分かりづらいものです。この記事では、ASA Mod の基本からプロフェッショナルなカスタムサーバー構築まで、ゲームの可能性を最大化するための完全攻略ガイドを提供します。これを読めば、迷う時間はゼロ。ぜひ参考にしてください。
目次
ASA Modとは?
ASA(Mod)とは、Ark の公式コンテンツを補完・拡張するサードパーティのモッドであり、主に以下のような機能を提供します。
- 新しいクエストとダンジョン:従来にない難易度の高いクエストや、隠れた宝箱が配置されたダンジョンを追加。
- 高度なダンジョン制御:ダンジョン内の仕掛けをスクリプト化し、プレイヤーの行動に合わせてダイナミックに変化。
- サーバー管理ツール:管理者がプレイヤー行動をログ化、ワールド設定を細かく調整。
- UI/UXの改善:インベントリ画面を整理し、操作性を向上。
- エクザイダー・サーバー向け機能:専用サーバーに対する低レイテンシー設定や、CPU/GPUへの負荷軽減策を提供。
ASA Mod は、Ark のゲーム性をカスタマイズしたいサーバー運営者や、プレイヤーがより没入感のある体験を望む方にとって不可欠なツールです。このModをうまく活用すれば、ワールド全体を自分好みにリメイクすることが可能になります。
インストール方法
必要条件
- Ark: Survival Evolved がインストール済み
- Steam(またはEpic Games) でゲームを起動し、最新パッチに対応
- SteamCMD(Steam コマンドラインクライアント)または Epic Games Launcher のサーバー用バイナリ
- WindowsかLinux(Mod のインストール手順はOSに合わせて選択)
手順(Windows版)
-
Modファイルのダウンロード
- Mod の公式サイトや NexusMods から ASA Mod の最新版 ZIP をダウンロードします。
- 解凍すると
ASA_Mod.zip内にShooterGame\Content\Modsフォルダが含まれています。
-
ゲームファイルの配置
-
Steam\steamapps\common\ARK\ShooterGame\ContentディレクトリにModsフォルダが存在しない場合は作成します。 -
Modsフォルダ内にASA-Modフォルダ(名前は任意)を作成し、解凍したファイルすべてをそこにコピーします。
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SteamCMDで Mod の確認
- SteamCMD を起動し、以下のコマンドで Mod の ID を登録します。
steamcmd login anonymous force_install_dir C:\ArkServer\ app_set_config 376030 beta "ark_usa" validate※ バージョンが合っていない場合は、Mod の ID を確認し差し替えが必要です。
- SteamCMD を起動し、以下のコマンドで Mod の ID を登録します。
-
サーバー設定ファイルの編集
- Ark 公式の
GameUserSettings.ini(C:\ARK\ShooterGame\Saved\Config\WindowsServer)を開き、以下を追記または修正します。[/Script/ShooterGame.ShooterGameUserSettings] ModdedServer=True EnabledMods=ASA-Mod
- Ark 公式の
-
サーバー起動
-
ShooterGameServer.exe -server -log -port=7777をコマンドプロンプトで実行し、Mod がロードされたことを確認します。 - ログに
Loading Mod: ASA-Modと表示されればインストール完了です。
-
Linux版(SteamCMD)
- 上記 Windows と同様に「Mod ファイルをダウンロード→解凍」
-
ShooterGame\Content\Mods配下にASA-Modフォルダを作成 -
GameUserSettings.iniに Mod の有効化設定を追記 -
./ShooterGameServer.shでサーバー起動
Linux の場合はファイル権限に注意。chmod 755 で実行権限を付与し、chown で所有者を修正します。
おすすめ設定とカスタマイズ
ダンジョン難易度を自分好みに設定
ASA Mod 内には DungeonConfig.ini というファイルがあり、ダンジョンの難易度やアイテム配置を細かく指定できます。
例:
[MainDungeon]
Difficulty=Hard
GoldChestCount=5
TreasureSpawnRate=1.5
- Hard:敵の数とレベルを2倍
- GoldChestCount:ゴールドチェスト数
- TreasureSpawnRate:宝箱アイテムのドロップ率
これらをカスタマイズすることで、ワールド全体の難易度バランスを自分好みに調整できます。
低レイテンシーを実現するサーバー設定
大型サーバーで ASA Mod を動かす際、CPU コアを余らせずに済むように MaxServerSideTickRate を最適化します。
[Server]
MaxServerSideTickRate=600 ; 高いほどリアルタイムに近い
また、NetworkTickRate を 30 未満に設定することで、通信帯域の使用量を抑えつつ快適なプレイが可能です。
UI の改善
ASA Mod には UIConfig.ini が存在し、インベントリやクエスト画面のレイアウトを変更できます。
[UI]
ShowBackpacks=true
ShowQuestTips=true
プレイヤーが頻繁に利用するアイテムを上部に配置したり、クエスト情報を自動表示させることで、ゲーム操作がスムーズになります。
よくある問題と対処法
| 問題 | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| サーバーが起動しない | Mod のバージョンが不一致 | 最新版をダウンロードし、Mod の ID を再設定 |
| Mod がロードされない | EnabledMods 設定ミス |
GameUserSettings.ini に正しいフォルダ名を記載 |
| ネットワーク遅延 | TickRate 設定が高すぎる | MaxServerSideTickRate を 600 以下に |
| プレイヤーがクラッシュ | Mod とコンパチブルでないアイテム | サーバー側で AllowedMods に追加、またはアイテム削除 |
| ダンジョン内に敵が出ない | DungeonConfig.ini 設定ミス |
Difficulty を Normal 以上に、または SpawnEnemies を true に |
Mod が正しく動作しない場合は、必ずログファイル(ShooterGame_ShooterGame.log)を確認し、エラーメッセージをもとに設定の修正を行ってください。
高パフォーマンスチューニング
CPU とメモリの最適化
-
CPU
- 4コア以上を搭載したサーバーで
-multiUserServerオプションを指定すると、複数プレイヤー同時接続時に高いスループットが期待できます。 -
MaxServerSideTickRateを 600 以内に抑えることで CPU 使用率を低減。
- 4コア以上を搭載したサーバーで
-
メモリ
- デフォルトでは 8GB が推奨されていますが、大規模マップの場合は 16GB 以上を確保。
-
SteamCMDでサーバー起動時に-maxPlayers 100のようにプレイヤー上限を設定し、メモリ負荷を調整。
GPU 効果的活用
ASA Mod は GPU を使ったレンダリングではなく、サーバー側の処理が主です。
ただし、クライアント側で Mod を使用する際は、GPU の VRAM を圧迫しないように -dx11 モードを削除し、DirectX 12 を利用することが推奨。
| Option | 効果 |
|---|---|
-dx11 |
Dx10/11 で高負荷、低FPSになる場合がある |
-dx12 |
低重み、最新 GPU での安定動作 |
-highResSceneShadows |
高負荷、サーバー負荷を増加 |
カスタムマップとサーバー設定
ASA Mod の強みは「マップを自由に再配置」できる点です。以下はカスタムマップを設定する際のポイントです。
マップ作成手順
- Unreal Engine 4(UE4)のプラグインを用いて、新しいマップを作成。
-
ShooterGame\Content\Mapsディレクトリにマップファイル(.umap)を配置。 - マップ内の Terrain Tool で高度情報を設定。
-
WorldSettingsでGameModeをShooterGameModeに設定。
サーバー設定
-
MapRotation.ini
[MapRotation] Maps=MyCustomMap.ucf -
AutoGenerated
MyCustomMap.ucfは.umapの自動生成済みファイル。umapファイルから生成されるはずです。
これでサーバーを再起動すると、指定したカスタムマップがロードされます。
モディファイ時のベストプラクティス
-
ワークショップ上の Mod 管理
- Mod を「サーバー専用」に設定し、クライアント側で同時にアップデートされないように管理。
- バージョン番号を明示してアップデート通知を行う。
-
テストサーバーで検証
- 本番サーバーへの導入前にローカルテストサーバーを構築し、Mod の互換性と負荷を検証。
- 友人と共にプレイし、バランス調整が必要かどうか確認。
-
バックアップ
- Mod を追加・変更する前にサーバーバックアップを取得。
-
ShooterGame\Saved\SavedArksフォルダをコピーしておくと、必要時に速やかに復元。
-
ログを継続的にモニタリング
-
*.logファイルは CloudWatch や Grafana で可視化し、エラーの早期発見に努める。
-
まとめ
ASA Mod は Ark: Survival Evolved の世界を自由自在にカスタマイズできる、強力なツールです。
- インストールはファイル配置と設定ファイル編集だけで完了。
- 設定ファイルを駆使すれば、ダンジョン難易度・UI・ネットワークパラメータを自分好みに変更可能。
- パフォーマンスチューニングにより、大規模サーバーでも安定稼働。
- 継続的なバックアップとログ管理で安全に運用。
これらを活用すれば、あなたはARKの中で理想的な世界を創り上げることができます。ぜひ、ASA Mod をインストールし、ゲームの可能性を最大限に引き上げてください。 Happy arch‑ing!