導入文
Ark: Survival Evolved は巨大なオープンワールドと高度なサバイバル要素が魅力のサンドボックスゲームです。個人用サーバーを構築して友人と共に楽しむなら、サーバーの設定は必須の作業ですが、設定項目が多岐にわたるため「初心者には難しそう」と思ってしまうかもしれません。
その不安を解消するために、Nitrado というクラウド型サーバーホスティングサービスを利用した Ark サーバーの設定手順を、初心者でも分かりやすく、わかりやすく解説します。
- Nitrado とは何か
- サーバー作成からデプロイまでの全手順
- Ark 固有の設定項目の説明
- パフォーマンス向上テクニック
- トラブルシューティング
- まとめ
それでは、まずは Nitrado の基本を押さえて、サーバー設置に入っていきましょう。
目次
Nitrado とは何か
-
クラウド型サーバーホスティング
サーバーを自前で構築する必要がなく、専用サーバーをレンタル。 -
自動バックアップ・アップデート
24時間監視でセキュリティが確実。 -
簡単管理パネル
Web ベースのダッシュボードで起動、停止、設定変更が 1 クリックで完結。 -
料金プラン
週単位・月単位の柔軟なプランで、初期費用を抑えることが可能。
Nitrado の魅力は「サーバー管理に関する悩みを最小限にする」点です。初心者がアプリケーションのインストールやポート開放を自分でやる手間を省き、設定に集中できる環境を提供します。
サーバー作成からデプロイまでの全手順
1. Nitrado アカウント作成
- https://nitrado.net/ にアクセス
- 「Create an account」をクリックしメールアドレスとパスワードを入力
- メール認証後、ログイン
TIP : パスワードは必ず英数字・特殊文字を混ぜた 12 桁以上にするとセキュリティが向上します。
2. 料金プランの選択
- 「Start a new server」→「Ark: Survival Evolved」を選択
- サーバーのロケーション(地域)を決定
- インスタンスタイプを選び、CPU・RAM・ストレージ容量を設定
- 週単位プラン(例: $15/週)や月単位($60/月)で決定
注意 : フレーバーは「Starter」か「Premium」か。初心者は Starter で十分です。
3. サーバー名と管理者アカウントの設定
- サーバー名(例: MyFirstArkServer)
- 管理者用パスワード(必須)
※後で変更できるので、最初はシンプルなものでも構いません。
4. デフォルト設定の確認
-
Game→Arkで必要な World を選択(例: WorldSize: 0.5 – 1.5) -
General→Player Limit(最大プレイヤー数)を設定 - これらは後から画面下部の
Settingsから変更可能
5. サーバー起動
- 「Start Server」ボタンをクリック
- 画面にポップアップが表示され、サーバーログ がリアルタイムで記録
ヒント
- 起動前に
Nitrado Quick Setupを使うと、Modの自動インストールなどが簡単に行えます。
Ark 固有の設定項目の説明
Nitrado のサーバーパネルで「Settings」タブを開くと、Ark 用に特化した設定項目が表示されます。初心者が避けがちなのは コマンドラインオプション(Launch Parameters) です。ここでは代表的なパラメータを解説します。
| パラメータ | 役割 | 推奨値 | 備考 |
|---|---|---|---|
-epicAppId |
エピックアプリケーション ID | 2840 | 変更不要 |
-max_players |
最大プレイヤー数 | 12 |
サーバーサイズに合わせて調整 |
-serverWorldSize |
ワールドサイズ | 1 |
0.5~2.0 で大きさ調整 |
-serverSettings |
JSON 設定ファイルへのパス | default |
ゲーム内オプションを設定 |
-serverListName |
サーバー名(マルチプレイヤーリストで表示) | My Ark Server |
任意 |
-serverPassword |
サーバーへのパスワード | null |
招待制にしたいときに使う |
-serverName |
端末に表示される名前 | MyArkSrv |
適宜調整 |
-serverAdminList |
管理者の Steam ID | 0 |
友人を管理者に設定 |
重要:
Steam方式での接続が必須です。Steam ID は Steam Community で確認できます(例:STEAM_0:1:12345678)。
Mod の導入
- Nitrado では「Mods」タブから Mod ID を入力するだけで簡単にインストールできます。
- 人気 Mod(例:Ark: Survival Ascended)は ID を検索して入力。
- Mod はバージョン互換性に注意が必要です。
ゲーム内設定のカスタマイズ
World タブで「Custom Game Settings」を押すと、以下のような項目が編集可能です:
-
Difficulty: ゲーム難易度 (Easy,Hard,Legendary) -
Precipitation: 降雨頻度 (None,Rare,All) -
Day/Night Cycle: 日夜サイクルの長さ(分) -
Weather: 天候の頻度 (Normal,Extreme) -
Mutators: 特殊ルールの有効化
おすすめ:初心者はデフォルトで動作確認し、後から微調整するのがベストです。
パフォーマンス向上テクニック
1. 適切なハードウェア選択
- CPU はシングルスレッド性能が重要。4コアでも十分ですが、8コア以上だとパフォーマンスが劇的に向上。
-
RAM は
-max_playersに応じて 1.5GB ~ 3GB の余裕を持たせると安定。
2. ネットワーク設定
- Nitrado では自動で UDP ポート 7777・8888 が開放されます。
- NAT ポート転送 が必要な場合は、ドライサーバーのルーター設定で転送を確認。
3. Tick Rate の調整
-
-TickRateは 20(デフォルト)よりも増やすとスムーズ。-TickRate 60 - ただし、Tick Rate が高いとサーバーリソースを増やす必要があります。
4. サーバーの自動更新を無効化
- Nitrado は自動で最新バージョンに更新しますが、プレイ中にアップデートがあるとサーバーが再起動します。
- 定期メンテナンス時間を決め、自動アップデートを手動に変更することで計画的に再起動できます。
5. ログ監視
-
nitrado.logを定期的に確認し、パラメータエラーや ハードウェア障害 が無いかチェック。 - エラーが発生したら、
restartボタンを押して再起動するだけで解消する場合が多いです。
よくあるトラブルと対処法
| 事象 | 発生原因 | 解決策 |
|---|---|---|
| サーバーが落ちる | 高負荷または不安定な Mod | Mod を一括でオフにし、再起動 |
| 低 FPS | サーバーが 1 秒あたりのリクエスト量に追いついていない | Tick Rate を下げ、CPU をアップグレード |
| 連接拒否 | 端末側のポートがブロック | ルーターで UDP 7777・8888 を開放 |
| パスワード不一致 | サーバーとクライアントのパスワードが一致していない | -serverPassword を同期 |
Steam 認証エラー |
Steam ID が間違っている | Steam Community で正しい ID を確認する |
| バックアップが取得されない | 設定ミス、権限不足 | nitrado backup コマンドを手動実行 |
備考:Nitrado のサポートは 24 時間体制で、公式フォーラムに質問すると早期に解答が得られます。
まとめ
- Nitrado を使えば、Ark サーバーの構築は「ログイン→設定→起動」だけの簡易作業です。
- サーバー設定の中心は Launch Parameters と Game Settings で、初心者はデフォルトで動作確認後に微調整すると安心です。
- パフォーマンスは CPU ・RAM の選択、Tick Rate の最適化、ポート転送の正確な設定で大きく改善できます。
- トラブルシューティングはログ確認と Nitrado のサポートを活用することで、迅速に対処できます。
これで、Ark のサーバー構築に対する不安は大幅に解消されるはずです。
まずは Nitrado にサインアップし、自分だけの Ark 世界を作り上げてみてください。幸運を祈ります!