ホーム » 未分類 » 間違いやすい敬語の落とし穴!初心者が陥りがちな5つのポイントと正しい使い方

間違いやすい敬語の落とし穴!初心者が陥りがちな5つのポイントと正しい使い方

by

in

はじめに

ビジネスシーンやフォーマルな場面で使う敬語は、相手への礼儀を示す大切なツールです。
しかし、敬語は「好きなように使える便利道具」ではなく、細かなルールに従う必要があります。
初心者が陥りがちな間違いを事前に知っておくことで、相手に失礼な印象を与えるリスクを減らせます。
この記事では、初心者がよく犯してしまう敬語の落とし穴を「ポイントごとに分けて」解説し、
それぞれの正しい使い方とチェックリストを紹介します。
ビジネスメールや面接、上司との会話で「敬語って大丈夫?」と自問自答する場面が多い方は、ぜひ最後までご一読ください。


1️⃣ 「おっしゃる」「申し上げる」の混同

落とし穴

  • 「おっしゃる」は相手の発言に対して使う敬語
  • 「申し上げる」は自分の発言に対して使う敬語
    でも「おっしゃる」を自分の言っている内容に対して使うと、語弊が生まれます。
    特に新人の方は、相手の話題を引用するときに「それでは、〇〇とおっしゃる」と言ってしまうケースが多いです。

正しい使い方

適切な場面 正しい表現
相手が何か言ったとき 〇〇様は「〇〇」とおっしゃっていました。
自分が何か言うとき 私は「〇〇」と申し上げます。

チェックリスト

  1. 「おっしゃる」は相手の発言に使用しているか?
  2. 「申し上げる」は自分の発言に使用しているか?
  3. 同じ文脈で「おっしゃる」と「申し上げる」を混同していないか?

2️⃣ 「くださる」「いただく」の時制ミスマッチ

落とし穴
「くださる」は未来・現在を指し、「いただく」も現在・未来を指すが、
「過去形」には「くださった」「いただいた」しか存在せず、
「くださる」を過去の出来事に使うと自然さが失われます。

例文

  • ① 典型ミス:
     > 「先週、田中さんに資料をいただる」
  • ② 正しい:
     > 「先週、田中さんに資料をいただきました」

正しい使い方

  • 未来・現在:
     → 「いただく」「くださる
  • 過去:
     → 「いただいた」「くださった

チェックリスト

  1. 文の時制(過去/現在/未来)は何か?
  2. その時制に合わせた敬語が使われているか?
  3. 「くださる」「いただく」の過去形に注意しているか?

3️⃣ 「〜いたします」の語形変化

落とし穴
「いたします」は「します」の丁寧形+敬語表現であり、
「私はいたします」と使う場合、
「私していただいた」は「いただいた」の方が自然です。
これを混同して「私いたします」と言ってしまうケースが多いです。

正しい使い方

典型的なシチュエーション 正しい表現
相手に何かをお願いする 「こちらをお送りくださいいただきます」
自分が何か行動する いたします」のまま使用

チェックリスト

  1. 「いたします」は「自分がする」場合のみ使用しているか?
  2. 「いただきます」「いただいた」など、相手に対しているというニュアンスがあるか?
  3. 「〜をいたします」が「〜していただきます」の「いただきます」に変わる場面はないか?

4️⃣ 「ございます」だけで敬語と勘違い

落とし穴
「ございます」は存在・あることを示す敬語ですが、
それだけで相手に敬意を示したと勘違いし、
他の重要な敬語(「おっしゃる」「申し上げる」等)が欠落するケースがあります。

失敗例

  • ① 「ありがとうございます。ご提案ございました。」
    → 「をご提案があると聞くのではなく、ご提案を頂いたこと****が感謝の意味だと誤解

正しい使い方
「ございます」で存在を示す場合、相手の行為や意図を強調したいときは必ず「おっしゃる」「いただく」の表現を併用します。

チェックリスト

  1. 「ございます」の後に、相手の言動や行為を示す敬語が入っているか?
  2. 「ございます」は存在を示す場面に限定して使っているか?
  3. 「申し上げる」「おっしゃる」など、他の敬語も併用すべき場面は無いか?

5️⃣ 「~のようです」や「~と思います」の敬語化のコツ

落とし穴

  • 直訳すると「~のようです」「~と思います」がそのまま使われると、
    親密な会話では自然ですが、ビジネスの場では「敬語不足」と捉えられることがあります。
  • これを「敬語化」しないと、情報の裏付け不足に見えるリスクがあります。

正しい表現

シチュエーション 敬語表現
推測・不確定情報 〇〇に相当する可能性がございます
相手の情報確認 〇〇でないかお伺いできますか?

チェックリスト

  1. 推測である場合、「可能性がございます」と丁寧に伝えているか?
  2. 「思います」「ようです」と言うと、相手に対して無礼に聞こえていないか?
  3. 相手の承認を求める場面では「お伺いできますか?」・「ご確認いただけますか?」などを併用しているか?

📌 スマートな敬語習得のポイント

テクニック 具体例
敬語フレーズカード 「おっしゃる」「いただく」だけでなく、相互補完フレーズをカード化し、繰り返し練習
「聞き取りチェック」 会話後に「私は…と言わなかったか?」「相手の発言を正確に引用できたか?」と自問自答
ロールプレイ 上司や同僚と模擬会話で敬語を使い、フィードバックを受ける
専門書・動画 《敬語のはなし》などのリソースで、基本規則と実践例を反復学習
チェックリストの活用 毎回会話前に5つのチェックリストで自己診断、間違い点を可視化

🌟 まとめ

敬語は「正しい姿勢」を映し出す鏡です。
1️⃣ ①から5️⃣のポイントに注意し、**「相手の発言」「自分の発言」「時制」「語形変化」「存在表現」「推測」**といった基本ルールを意識することで、
誤解や失礼のリスクが大幅に減ります。

  • 「おっしゃる」・**「申し上げる」**は発言主体に対して区別。
  • 時制に合わせた「くださる/いただく」を選ぶ。
  • いたします」は自分の行為に限定。
  • ございます」の後に相手の行動を補足。
  • 推測は「可能性がございます」で確実に伝える。

継続的に練習とチェックを重ねることで、敬語は自然に身につきます。
次の会議やメールで、ぜひ今回紹介したポイントを実践してみてください。
「敬語ってこれぐらい?」と不安が消えたら、もう敬語は恐怖ではなく、コミュニケーションの武器になるでしょう。


投稿者