目次
まずは円を作る前に知っておきたい基礎知識
Minecraft には、円 を正確に作るための機能は標準では用意されていません。
しかし、プレイヤーが求める「スムーズに、かつ見た目がきれいな円」を手軽に実現できる方法とツールは数多く存在します。
まずは円がなぜ「作りにくい」であり、どんな条件で「簡単に作る」ことができるのかを整理しておきましょう。
| 課題 | 具体的な場面 | 影響 |
|---|---|---|
| 直感的に描けない | 例えば大きな水面や庭のレイアウトを作るとき | 計算や設置作業に時間が掛かる |
| 位置合わせが難しい | 多数のブロックを正確に並べる | バランスが崩れ、形がはみ出す |
| テクスチャの違い | 例えば砂岩と石ブロックを混ぜる | 見栄えが一貫しない |
これらの課題を解決するために、“計算=自動化” という考え方が鍵を握ります。
1. コマンドブロックで円を作る – 手軽なのにカスタマイズ度◎
1‑1. 基本の円描画式
円は座標系で ( (x, z) ) に対し、半径 ( r ) を満たす条件「( (x – xc)^2 + (z – zc)^2 \le r^2 )」を使います。
この式を /execute と /setblock コマンドと組み合わせれば、任意の座標に円形のブロック群を設置できます。
# 例: 半径5の円を (0, 0, 0) を中心に設置
/execute as @a at @s run fill -5 64 -5 5 64 5 minecraft:stone[outline=] replace air
ポイントは outline= を使って外周だけを描くことです。
ただし、1つずつブロックを設置する場合は for ループが必要になります。コマンドブロックの Redstone Clock で時間差を入れつつ、以下のようにスクリプト化も可能です。
# for ループ風に /execute を組み合わせる例
/execute store result score @s radius run data get block ~ ~-1 ~ BlockEntityTag.BlockState
1‑2. コマンドブロックを使うメリット・デメリット
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 自由度が高い: 任意の素材・高さ・テクスチャを設定可能 | 設定が面倒: ループ構築に慣れが必要 |
| 実行後に削除可能: 何度でも再利用できる | 作業量が多い: 小さい円であっても数十コマンドを記述 |
| サーバー側でも動く: コマンドブロックを持ち運べる |
2. WORLDEDIT を使えば「円」も数秒で実現
2‑1. WORLDEDIT とは
WorldEdit は、Minecraft にインストールすることで「ブロック操作を高速化・自動化」する Mod / Plugin です。
特に “/circle” コマンドは「直径×直径×高さ」の立体的円柱を描くことができますが、直径が 1 ブロック単位であるため「円」そのものは少し手間がかかります。
2‑2. 直径を指定して円を描く方法
-
スロット の /circle コマンド
//circle stone 5これで半径 5(直径 10) の円柱が作成されます。
-
サーフェス の //sphere コマンド
//sphere stone 5これは球体を描くので、地面に打ち付けると「円」になります。
-
範囲指定 で「外周だけ」を描く
//sphere stone 5 -c
2‑3. WORLDEDIT の便利な機能
| 機能 | 使い道 |
|---|---|
複製 (//copy, //paste) |
半径を変えて並べ、複数円配置 |
反転 (//invert) |
刻印パターンを作成 |
エッジ (//outline) |
外周だけを抜き出す |
テクスチャ (//layer) |
テクスチャを叠加 |
3. MCEDIT で簡単に円形地形を作成
3‑1. MCEDIT とは
MCEdit は、オフラインで世界を編集するツールです。
インタラクティブブラウザベースの GUI で「選択範囲」をドラッグ&ドロップし、さらに “Circle” ツールを組み込むスクリプトがあります。
3‑2. MCEDIT で円を描く手順
- エディタを起動 → 新規編集
- "選択ツール" から “Circle” を選択し、中心点と半径を設定
- 「ブロックタイプ」を指定 → 「確定」
- エクスポート → "Merge" でサーバーに読み込む
3‑3. 利点と注意点
| 利点 | 注意点 |
|---|---|
| オフラインで作作業 | サーバーへのアップロード 時にバージョン相性 |
| 巨大な円を一括描画 | 作業のバックアップ を必ず |
4. 「円」を作る際に便利なツール(5選)
| ツール | フォーマット | 主な特徴 | 使い方のヒント |
|---|---|---|---|
| WorldEdit (PC/サーバ) | Mod/Plugin | コマンドで高速円柱・球体生成 | //circle, //sphere |
| MCEdit (オフライン) | .schematic | GUI 操作で円を描画 | 「Circle」スクリプトを使う |
| VoxelSniper (サーバ) | Plugin | ブロック単位で高度な編集 | #c コマンドで円形フェザ |
| Minecraft Design Studio (ブロック設計) | PC ソフトウェア | 直感的にブロックアートをデザイン | ブロックチェンジを描画 |
| CommandBlock Builder (オンラインツール) | Web | コマンドブロックの自動生成 | 「円」テンプレートで数行生成 |
5. さらに進める:カスタムデータパックで円を自動化
5‑1. データパックの基本
Minecraft 1.13+ からは データパック(data フォルダ)で レッドストーンタイミング と パーソナライズされたコマンド を保存できます。
これを活用すれば、ワールドに入るだけで「円の生成」が自動化されます。
5‑2. サンプルデータパック
data/
└─ circle_test/
├─ functions/
│ └─ spawn_circle.mcfunction
└─ advancements/
└─ circle_trigger.json
-
spawn_circle.mcfunction# 5半径の円を生成 execute positioned ^ ^0 ^ run fill ~-5 ~ ~-5 ~5 ~ ~5 minecraft:stone[outline=] replace air -
circle_trigger.json{ "criteria": { "trigger": { "trigger": "minecraft:tick" } }, "rewards": { "function": "circle_test:spawn_circle" } }
ワールドに circle_test データパックを追加すれば、次のティックで自動生成されます。
まとめ:自分に合った円作り方法を選ぶコツ
| シチュエーション | 推奨ツール | メリット |
|---|---|---|
| サバイバルで手軽に | コマンドブロック | 手軽に使える |
| MCEdit でオフライン作業 | MCEdit | GUI で直感的 |
| サーバーで頻繁に作業 | WorldEdit / VoxelSniper | コマンドで高速 |
| 自動化したい | データパック | スムーズに動作 |
最終的には「目的」と「作業環境」に合わせてツールを選ぶことが一番。
今回紹介した方法を組み合わせれば、「円を作る」作業が手軽に、そして美しくなること必至です。ぜひ試してみてください!