目次
はじめに
Minecraft 1.13は「Nether Update」と呼ばれ、2018年7月にリリースされました。以前のバージョンと比べて、ゲームの基盤は大きく刷新され、多くのブロックやアイテムが交換されました。さらに、ワールド生成やコマンドが再設計されているため、プレイスタイルも変わります。本記事では、1.13の新機能を網羅しつつ、アップデート後に最速でワールドをロードするためのテクニックを紹介します。初心者からハードコアサーバー管理者まで役立つ情報を盛り込みました。
1. 1.13の主な改修ポイント
ブロックオーバーホール
-
ブロックIDの統一
以前は数千に上るブロックに個別のIDが割り当てられていましたが、1.13では**名前空間(modid:blockname)**に統一。これにより、Mod同士の衝突が激減。 -
代替ブロックの導入
例:石炭ブロック → 石炭ブロック、砂ブロック → 砂・砂利ブロック
(いわゆる「代替ブロック」)を実装し、クラフトパズルを簡素化。
ネザーブロックの大転換
-
ネザーが独自の次元へ
ネザーが「次元」ではなく、**「場所」**として再定義。結果、ネザーロンドロンやアビリティがワールドに影響。 -
新ブロックとアイテム
- ネザリイテイ(ネザーゲルに近い石)
- ブレイズパウダー、スナイフブレイズ
- 鉄砲銃(実際はブレイズスティック + ブラケット)
ネザリティ(Netherite)の登場
- ネザリティは最強の素材。旧材質のエンダー鉄を超え、ネザー鉄よりも強固。
- ネザリティの採取はネザリティのピースを鉄鍛冶で再結晶。
- レシピ:ネザリティインゴット×4+ダイヤモンドインゴット×1 → ネザリティインゴット×1
コマンドと関数の改良
- ブロックIDの変更に伴い、/setblockや**/fill**の引数が大きく変更。
- 関数(functions)の導入により、複雑な命令をファイル化して管理可能に。
- tickrateとupdate rateの最適化により、レイテンシが改善。
ワールド生成と大規模構造の改変
- 下層に新しいオーブァ(下層オーブァが巨大化)
- ジャングルの改造: ジャングル木が「ジャングルリーフ」のブロックパターンに。
- 砂漠大規模構造が分割、レトロな形状に。
2. 新しいアイテムとレシピ
| アイテム | 新機能・ポイント | レシピ例 |
|---|---|---|
| ネザリティインゴット | 最強の鉄で、耐久は10倍 | ネザリティのピース×4 + ダイヤモンドインゴット×1 |
| ネザリティブロック | ネザリティの塊 | ネザリティインゴット×9 |
| ブレイズスティック | スタミナ回復と光源 | ブレイズパウダー×3 |
| スノウブロック | 雪の中でも溶けない | スノー・ピース×4 |
これらのアイテムは、1.13以前には存在しない新レシピやブレンドとして設計されています。クーリングタイムやエンchantment耐性もアップデートに合わせて再設計されているため、プレイに大きく影響します。
3. ワールド生成の大変更
オーバーワールド
- 地形が大幅に改良: 低地・高原が明確に分かれ、湖が水球化。
- ジャングル木の「ジャングレート」形状で、木漏れ日効果が生まれました。
ネザーワールド
- 構造: アブソリュートな黒い砂ブロックで構成され、ベッドは崩壊。
- ネザーラビンダウがネザー内部へ移動。
- 地形がより「流通型」になり、エッジクリアなブロックが少なくなりました。
エンドの変更
- エンダークリスタルと古代のモブがエンドの洞窟生成で統合。
- 古代のブロックをエンジャイエンブロックに置き換え、古代のエンドが複数層で生成。
4. コマンド・関数の操作
/execute
-
例:
/execute store result score @s testScore run data get block ~ ~ ~ BlockState
スコアテーブルにブロック情報を保存。
関数ファイルの使用
-
/functionコマンドで実行
例:functions/myworld/start.schem
Tickrateの微調整
-
tickrate=5のように**tickrate**を設定し、レイテンシを軽減。 -
実際の
/gameruleでmaxEntityCramming**などを制御し、バッファオーバーフローを防ぎます。
5. Redstone&テクニカルパラメータ
新しいレッドストーンブロック
- リピテーターが「長さ」と「ブーメラン」を同時に設定可。
- 圧力センサーの感度が **30%**向上。
機械化ツールの改善
- 自動ベッドブロックの生成がレッドストーン回路に統合
- 自動アイテムハンドリング(シャンクとハニカム)が1ブロックでまとめられ、遅延が短縮。
6. 最速ロードテクニック
① セーフブックマーク
- **
-o**オプションでオプティマイズ済み・安全にローディングjava -Xmx4G -Xms1G -jar server.jar -o
② データパックの最適化
- **
preprocessors**で不要なスクリプトを削除 - **
functionsをpreload**にしてサーバー起動時に読み込む
③ ジャーナルログの無効化
-
server.properties# enable/disable world data persistence log-interval=0データログを切りに、CPUコスト削減。
④ バイナリキャッシュ
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WorldBorder で必要最小限のチャンク範囲を設定
/worldborder set 100
⑤ サーバー側メモリ設定
-
-XX:+UseG1GC と -XX:MaxGCPauseMillis=200
G1ジェネレーティブ世代は 低レイテンシを提供。
⑥ プラグイン/Modの選別
- Fabric と Quilt は 軽量で、Forge は重い。
- 1.13以降、Fabric Loader がベーシックで動作し、Modの競合が減少。
⑦ ネザーブロック分割
- ネザーワールドのチャンクロードは1回のテストに30秒
- **
/setworldspawn -3000 128 3000**で、遠隔からspawn設定# 位置を遠くに置くことでロードを一時的に分散
- **
⑧ ブロックバッチアップデート
-
/fill コマンドで大量ブロック更新時は バッチサイズ を 64以下に
- 大量アップデートは
/fill ~-32 ~-32 ~-32 ~32 ~32 ~32 minecraft:dirt - 1秒で ~64 ブロックが 更新 されるはず。
- 大量アップデートは
7. ModとForge/Fabricの対応
Fabric 2.0
- Java8 から Java17 に移行したため、ビルドが高速化。
- Modロード時のメモリ使用量が減少し、起動時間が短縮。
Forge 1.13
- 1.13のForgeは "legacy" モードでサポートされるため、互換性に注意。
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Forge mod loaderが 1.6 版に戻ると 1.13 では 一部機能が非表示 になる。
Modパイプライン
- Modの更新確認:GitHub のリリース情報
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デバッグ:Launch4J で**
-debug** -
サーバー:**
1.13.2**ベースでforge-1.13.2-15.19.0.2388.jarを使用
8. コミュニティとリソース
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Minecraft Wiki のアップデート記録
- 詳細なブロック説明、レシピ、コマンドマニュアル
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Reddit のr/Minecraft
- "Nether Update Tips" で情報収集
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Discord のMinecraft Servers Discord
- サーバー管理者向けの最適化スクリプトや Mod 共有
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YouTube
- "Minecraft 1.13 Fastest Load" では サーバー構築 と マインクラフトパフォーマンス最適化 を実演
-
GitHub
- Fabric API や QuiltMC のパッチを確認
9. まとめ
Minecraft 1.13は単なるバグフィックスアップデートではなく、ゲームの土台を再構築する大規模作業でした。ブロックとアイテムのオーバーホール、ネザーの再設計、レッドストーンの改善、そしてコマンドの拡張は、プレイヤーに新たなクリエイティビティと挑戦をもたらします。さらに、最速ロードテクニックを組み合わせることで、ワールド生成やサーバー起動時間を大幅に短縮できます。
次回サーバーを立ち上げる際は、上記テクニックを試しつつサーバーのリソースに合わせて最適化してください。これにより、プレイヤーはスムーズで快適なゲーム体験を得られるでしょう。