インターネットを通じて、異なる場所にあるSynology NAS間で安全なネットワークを構築したいという方は多いでしょう。SynologyのNASを利用している場合、簡単にVPN接続を設定することが可能です。本記事では、Synology間でのVPN接続を設定するためのステップバイステップのガイドを提供します。これにより、データの安全性を確保しながら、ストレージやアプリケーションを柔軟に利用することができます。
目次
Synology VPN接続のメリット
まず、VPN（Virtual Private Network）を利用することで得られる主なメリットを確認しておきましょう。
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セキュリティの向上：インターネットを介した通信が暗号化されるため、データの傍受や改ざんのリスクが低減します。
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プライバシーの保護：実際のIPアドレスが隠されることにより、プライバシーの保護が強化されます。
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地理的制限の解除：特定の地域で制限されているコンテンツにアクセスできるようになります。
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内部ネットワークの仮想化：複数拠点のNASをあたかも同じネットワーク内にあるかのように扱うことが可能です。
準備するもの
VPN接続をSynology NAS間で設定するには、以下の準備が必要です。
- Synology NAS x2：接続先と接続元となるNASがそれぞれ必要です。
- インターネット接続：両方のNASがインターネットに接続されていること。
- 管理者権限：Synologyの設定を変更するための管理者権限が必要です。
Synology VPN Serverの設定
まず、VPNサーバーとして働くNASを設定します。
VPN Serverパッケージのインストール
- パッケージセンターを開く：DSM（DiskStation Manager）にログインし、パッケージセンターを開きます。
- VPN Serverを検索：検索バーに「VPN Server」と入力してインストールします。
PPTPまたはL2TP/IPsecの設定
VPNにはいくつかのプロトコルがありますが、ここでは一般的なPPTPやL2TP/IPsecの設定方法を紹介します。
- VPN Serverを起動：インストールが完了していることを確認したら、アプリケーションを起動します。
- プロトコルの選択：希望するVPNプロトコル（PPTPまたはL2TP/IPsec）を選択します。
- 構成を設定：接続を許可するユーザーや、詳細設定を構成します。
ポートフォワーディングの設定
NASがルーターの背後にある場合は、外部からの接続を許可するためにルーターのポートフォワーディング設定を行います。
- ルーターの管理画面にアクセス：ブラウザでルーターのIPアドレスを入力します。
- ポートフォワーディング設定：VPNプロトコルに応じたポート（例：PPTPの場合は1723）を転送します。
クライアント側の設定
次に、もう一方のSynology NASでVPNクライアントの設定を行います。
VPN Client機能の設定
- コントロールパネルを開く：DSMのコントロールパネルを開きます。
- ネットワーク設定を選択：左側のメニューから「ネットワーク」を選び、「ネットワークインタフェース」をクリックします。
- VPNプロファイルの作成：右上の「作成」ボタンをクリックして、新しいVPNプロファイルを作成します。ここで、接続するVPNサーバーの情報を入力します。
接続を確認
- プロファイルの適用：作成したプロファイルを選択し、「接続」をクリックします。
- ステータスの確認：ステータスが「接続中」と表示され、正常に接続されているかを確認します。
Troubleshooting
もし接続がうまくいかない場合、以下の点をチェックしてください。
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ファイアウォール設定：Synologyやルーターのファイアウォール設定を確認し、必要なポートが開放されていることを確認します。
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ユーザーアクセスの確認：接続するユーザーアカウントに適切なアクセス権限があるかをチェックします。
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VPN設定の見直し：入力したVPN設定に誤りがないか再確認します。特に、IPアドレスやサーバー名のスペルミスには注意が必要です。
まとめ
Synology NAS間でVPN接続を設定することにより、データの安全性を確保しつつ、異なる拠点間でのデータ共有が簡単に行えるようになります。正確なステップを踏むことで、手軽にVPNネットワークを構築し、ビジネスや個人のニーズに応じた柔軟なデータ管理が可能になります。各ステップでの設定内容を確認し、安全かつ効率的なネットワーク環境を整えてください。
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