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IPVPNとインターネットVPNの違いとは?企業が選ぶべき接続方法を徹底解説

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今日のインターネット時代、企業はさまざまな方法でネットワークを構築し、情報を効率的に管理する必要があります。その際、企業にとって重要となるのが「IPVPN」と「インターネットVPN」の選択です。どちらもVPN(仮想プライベートネットワーク)技術を使用していますが、それぞれの特徴や適用可能なシナリオには大きな違いがあります。それでは、これらの技術がどのように異なり、企業がどちらを選ぶべきか見ていきましょう。

IPVPNとは

概要

IPVPN(Internet Protocol Virtual Private Network)は、専用接続を提供する仮想プライベートネットワークの一種です。この技術は、通信事業者のインフラを利用して、各拠点間を専用線でつなぐのと同様のセキュリティと信頼性を提供します。

特徴

  1. 高いセキュリティ:
    IPVPNは専用の通信事業者のネットワークを使用します。そのため、インターネットを介して通信するよりも高いセキュリティを実現できます。データは外部に露出しないため、機密情報を扱う企業にとっては優れた選択肢です。

  2. 信頼性と品質保証:
    通信事業者によって提供されるサービスなので、帯域幅や遅延、信号品質についての一定レベルの保証がなされています。サービスレベルアグリーメント(SLA)によって、可用性とパフォーマンスを確保できるのも大きな利点です。

  3. スケーラビリティ:
    企業の拠点が増えた場合でも柔軟に対応可能です。通信事業者に依頼するだけで、同じネットワーク内に新しいノードを簡単に追加できます。

注意点

IPVPNを使用するには、多くの場合、通信事業者との契約が必要であり、コストがかさむ可能性があります。また、物理的な接続を必要とするため、通信事業者の提供エリア外では利用できないこともあります。

インターネットVPNとは

概要

インターネットVPN(Internet VPN)は、インターネットを利用して仮想的にネットワークを構築する技術です。特に、リモートや国際的な接続が必要な時に使用されることが多く、コスト効率に優れた方法として人気があります。

特徴

  1. コスト効率:
    インターネットVPNは専用線を必要としないため、比較的安価に導入できます。特に中小企業や予算が限られている場合に適しています。

  2. 広範なアクセス性:
    インターネットが接続できる場所であればどこでも利用可能です。これにより、国際的な展開やリモートワークを支援します。

  3. 容易な設定:
    ソフトウェアベースでVPNクライアントをセットアップできる場合が多く、複雑なハードウェアの導入が不要です。

注意点

インターネットを介するため、セキュリティの面でIPVPNよりも劣る可能性があります。不正アクセス防止のための追加セキュリティ対策が必要となります。また、インターネットのトラフィックに影響を受けやすく、可用性や品質が不安定になるリスクがあります。

企業はどちらのVPNを選ぶべきか?

企業がIPVPNとインターネットVPNのどちらを選ぶべきかを考える際には、以下の要素を考慮することが重要です。

セキュリティの重要性

企業の業務内容が機密情報を多く扱う場合、セキュリティが高いIPVPNが適しています。金融機関や医療機関などの業種では、データの漏洩が深刻な結果を招くため、高度なセキュリティを重視する必要があります。

コスト

コスト面での制約がある企業や、初期投資を抑えたい中小企業には、インターネットVPNが適しています。低コストで導入可能なため、気軽にネットワークを拡大できます。

物理的および地理的な要件

通信事業者の提供エリア内で安定した接続が必要な場合はIPVPNが良い選択です。一方で、リモートワークが多い企業や国際的に事業を展開している場合は、インターネットVPNが理想的です。

成長とスケーラビリティ

将来的に拠点を増やす計画がある企業であれば、比較的容易に拡張できるIPVPNが便利です。ただし、中核となる拠点を確保し、そこにリソースを集中させる必要があり、長期的な計画が求められます。

結論

最終的に、企業がVPNを選択する際には、自身のビジネスニーズに最も合ったものを選ぶことが肝心です。両方の技術には明確なメリットとデメリットがあります。安全性が第一であればIPVPN、コストと柔軟なアクセスが最優先であればインターネットVPNです。また、状況に応じてハイブリッド戦略を採用して、両方の利点を活用することも選択肢の一つです。

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