自宅で簡単にできる!太陽光発電の発電量と収益計算ガイド

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太陽光発電は環境に優しく、電気代の節約にもなるとして注目を集めていますが、実際にどのくらいの発電量が期待できるのか、そしてどのくらいの収益が見込めるのか疑問に思っている方も多いでしょう。この記事では、自宅で簡単に太陽光発電の発電量と収益を計算する方法を詳しく説明します。

太陽光発電の基本

まずは、太陽光発電の基本についておさらいしましょう。太陽光発電は、太陽の光エネルギーを直接電気に変換する技術です。一般的にはソーラーパネルを屋根や空き地などに設置して行います。ソーラーパネルは太陽の光を受けて直流電流を生成し、それをインバーターという装置を使って家庭で使える交流電流に変換します。

発電量を決定する要因

太陽光発電システムの発電量は以下の要因によって決まります。

パネルの容量

ソーラーパネルの容量はキロワット(kW)で表されます。例えば、4kWのシステムは一時間に4キロワット時(kWh)を最大で発電します。一般的な家庭では4kW〜6kW程度のシステムがよく使われます。

日射量

同じ容量のシステムでも、設置場所の日射量によって発電量は大きく変わります。日射量は年間を通しての平均値で示され、日本国内でも地域によって差があります。地域の日射量は気象庁やエネルギー関連のウェブサイトで確認できます。

設置角度と方位

ソーラーパネルの設置角度と方位も重要です。南向きで30度程度の角度が最も効率よく発電するとされています。ただし、屋根の形状や建物の影響で理想的な角度や方位に設置できない場合もあります。

システムの効率

インバーターを含むシステム全体の効率も発電量に影響します。これらの効率はメーカーや機種によって異なりますが、高効率のシステムを選ぶことで発電量を最大限に引き出すことができます。

発電量を計算する方法

具体的に発電量を計算するためには、まず前述の要因を理解し、それらを元に計算を行います。以下に簡単な計算方法を示します。

年間発電量(kWh) = パネルの容量(kW) x 日射量(日平均h/日) x 365日 x システム効率

例えば、日射量が4.5時間/日の地域で、効率90%の4kWシステムを設置する場合、以下のように計算します。

年間発電量 = 4kW x 4.5h/日 x 365日 x 0.9 = 5,913kWh

収益を計算する方法

次に、発電量を基に収益を計算します。収益は主に2つの要素から成り立ちます:自家消費の節約分と売電収入です。

自家消費の節約分

自家消費の節約分は、発電した電気を自ら消費することで得られる電気代の節約です。通常、電気料金は1kWhあたり20円〜30円程度です。どのくらい自家消費できるかは、家庭の電力使用パターンによりますが、一般的には50%〜70%程度が自家消費されると言われています。

例として、5,913kWhの発電量のうち、70%を自家消費すると仮定します。

自家消費量 = 5,913kWh x 0.7 = 4,139.1kWh
自家消費の節約分 = 4,139.1kWh x 25円/kWh = 103,477円

売電収入

次に、残りの電力を売電することで得られる収入です。現在の固定価格買取制度(FIT)では、新規システムの場合1kWhあたり15円〜20円程度で電力会社が買い取ってくれます。

売電量 = 5,913kWh x 0.3 = 1,773.9kWh
売電収入 = 1,773.9kWh x 20円/kWh = 35,478円

総収益

上記の自家消費の節約分と売電収入を合計して、年間の総収益を算出します。

総収益 = 103,477円 + 35,478円 = 138,955円

初期投資と回収期間

太陽光発電システムの初期投資額は容量や設置条件、メーカーによって様々ですが、一般的には1kWあたり20万円〜30万円程度です。例えば、4kWのシステムの場合、初期投資は80万円〜120万円程度です。

これに対して、年間の総収益が138,955円とすると、回収期間は下記のように計算できます。

回収期間 = 初期投資額 / 年間総収益

仮に初期投資が100万円とすると、

回収期間 = 1,000,000円 / 138,955円 ≈ 7.2年

まとめ

太陽光発電は環境に優しいだけでなく、経済的なメリットも大いにあります。設置を検討する際には、発電量や収益を事前に計算することで、投資効果をより正確に見積もることができます。自宅の条件に合った最適なシステムを選び、長期的な視野でエネルギーコストの削減を目指しましょう。

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